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坂東幸輔、神山町のITタウン化を古民家再生で支えた若き建築家

こんにちは。

最近一人の若き建築家が、注目を集めています。

その名も坂東幸輔さん。IT企業のサテライトオフィスが相次いでサテライトオフィスを開くなど注目される町、徳島県神山町の発展を、古民家再生という形で支えている建築家です。今回はそんな彼について徳島県神山町の施策とともに紹介したいと思います。

「建てない建築家」坂東幸輔

坂東さんの経歴は華々しいものです。東京芸術大学美術学部建築学科を卒業後、2008年ハーバード大学の大学院デザインスクールを卒業します。しかし不運なことに、彼の卒業と同じくして世界的大恐慌リーマンショックが起こります。

当時彼が住んでいたニューヨークでは大企業から小さな企業までどこもかしこもリストラの嵐。もちろん建築事務所も例外ではありませんでした。そんな大不況の中、彼は就職活動をするもののそんな状況の中彼を雇ってくれる企業はなく約2年間の無職期間を過ごすことになります。

しかし、そんな無職期間が彼の考えに変化を持たせました。かつては先人の偉大な建築家のような、巨大な公共建築を世に残すことで世間の役に立ちたいと考えていた坂東さんでしたが、不況で大きな会社が次々とつぶれていく中、組織に頼って生きるという生き方に疑問を感じるようになったのです。

そんな時、彼が出会ったのが徳島県神山町でした。

続々とIT企業が集まる徳島県神山町の施策

徳島県神山町は地域創成戦略で度々話題となっている人口6000人の小さな町です。徳島県の山間部にあり一見普通の田舎町ですが、山間地域全域に光ファイバーが整備されているなど、IT企業のサテライトオフィスが続々と開かれていることで注目を集めています。「アーティスト・イン・レジデンス」から「ワーク・イン・レジデンス」へNPO法人グリーンバレー理事長の大南信也さんが進める地方創生活動に多くのITベンチャー企業が賛同し、年々活動が活発になってきています。

坂東さんの人生を変えるきっかけとなったのが、そんな神山町の活動、大南信也さんとの出会いでした。二人の出会いが、坂東さんの神山町での活動のきっかけとなります。その後坂東さんは、神山町で使われなかった古民家を次々と再生、その再生した古民家にIT企業のサテライトオフィスが開かれるという循環が生まれることにより、坂東さんは「建てない建築家」として注目を集めることになります。

大きな公共建築への夢から手の届く範囲での古民家再生の喜びへと彼の価値観を変貌させるきっかけとなったプロジェクトでした。

徳島県から全国へ今後の坂東さんの活躍に期待

その後、同じ徳島県牟岐町出羽島など坂東さんは新たなフィールドに活躍の幅を広げています。地方創生は徳島県だけではなく全国の課題になっている今、今後の坂東さんの活躍に、また同じようなムーブメントの発展に期待したいと思います。